彼女とは母なる自然、彼らとは先住民族です。
アイダホ大学の新しい研究は、ニカラグアのボサワス保護区の先住民族は近隣に移住してきた人たちに比べ、非常に狭い面積の森林しか伐り開かないことを示しています。事実、2002年に移住者達は先住民族に比べ、平均で17倍もの森林を伐り開いたのです。
ここしばらく研究者達は、先住民族が他のグループに比べ環境に優しいかどうかについて、議論し続けていました。先住民族の権利を支持する人達は、自然に深い敬意を払う先住民族の文化や、彼らが数千年にわたって森林を破壊することなく暮らしてきたことを、指摘します。近年は先住民族も他の誰とも同じように、あぶく銭を手にするために森林を投げ捨てる、と指摘する人もいます。Tony Stocks達は、どちらの主張が正しいか確かめるため、1996年から2002年にかけての調査情報と衛星画像をもちいました。
ボサワス生物圏保護区は、興味深い事例です。おおよそ1万6千人のMayangnas族とMiskitus族が保護区北側の3分の2を管理し、南側には少数の入植者がいます。Mayangnas族とMiskitus族は保護地域の先住民で、入植者の大半は最近になって近くの農村部から移住してきました。すべてのグループは貧乏で、市場に続く道路を持っていません。しかし、入植者達は先住民族より多くの森林を開墾しただけでなく、その差は大きくなっているようです。
Mayangnas族やMiskitus族は農作物を栽培したあとしばらく土地を休ませてから、再び作物を栽培します。その一方、入植者達は農作物を栽培したあと牧草を植えるため、より大きく森林を減少させるのです。入植者達は、牧草地の一部を家畜の飼育のために使いますが、その他の部分は私有権を主張するために使っています。先住民族達は、家畜を村の中で育てていますし、土地を共同で管理しています。
アイダホ大学の研究は、先住民族が常に資源をより持続的に管理すると、してはいません。これは一つの事例であって、他の事例では異なることもあるでしょう。グローバリゼーションと西洋の価値観が広がっても、文化的違いが重要であることを示しています。それぞれのグループは、それぞれのルールとやり方をもっていて、あるグループは他のグループに比べて母なる自然をより優しく取り扱っています。
先住民族の土地を彼らの管理にまかせたことがボサワスの森の保全に貢献したことには、疑いがありません。そして、保護林の南部から入植者を閉め出そうとした政府の努力は、効果は功を奏しませんでした。先住民族の土地利用権は保全のための特効薬では無いかもしれませんが、試してみる価値はあるでしょう。