違法伐採により荒稼ぎができます。税金や伐採権料を払い丁寧な管理計画をたて、少数の木を伐採するのに比べると、賄賂はずいぶん安上がりです。
法律を守っている企業は、違法伐採で儲ける者がいることを、不公平に感じています。違法に伐採された木材が市場に流れ込むため、木材製品の価格は下がり、木材産業全体が悪い印象を持たれてしまいます。いくつかの国で、軍隊が木材伐採によって活動資金を調達していることも同様です。
Seneca Creek AssociatesとWood Resources Instituteは全米林産物製紙協会(訳注)の依頼により、「違法伐採と国際木材市場-アメリカの木材産業に与える競争的影響」という報告を取りまとめました。この報告書は、ブラジル、中央および西アフリカ諸国、インドネシア、マレーシア、ロシアにおける違法伐採、そして中国、ヨーロッパ、日本による(違法に伐採された木材に由来すると)疑わしい木材産物の輸入を調べています。また違法伐採が国際的な木材取り引きに与える影響について、シミュレートした結果を示しています。
同報告書は次のように結論しています。
- 違法に伐採された木材による(不正な)利益は世界中で毎年230億ドルに達します。そのうちの50億ドルは国際的に取り引きされています。
- 国際的に取り引きされている丸太、板材、木質パネルの流通総額の5-10%は、違法に伐採されたものから来ている疑いがあります。
- 国際的に取り引きされている広葉樹板材の4分の1近くと広葉樹合板の3割は、その出所が違法伐採という疑いをもたれています。
- 2007年までに違法伐採由来の木材製品による輸出がすべて制限された場合、国際的な丸太価格は19%、板材は7%、木質パネルは16%値上がりし、合法的に操業している企業の収入が向上すると推算されました。
- もし他の国の違法伐採が無くなったら、アメリカからの丸太、板材、木質パネルの輸出額は2002年から2012年の10年で46億ドル増加すると予測されました。
この話を読むと、アメリカの木材企業は環境NGOと同じように、違法伐採の疑いがある木材の輸入をボイコットする運動を展開すると思われるかも知れません。しかし、合法的な操業のためのコストが増える可能性があるため、木材企業は違法伐採木材ボイコットとは違う立場を取ります。木材企業にとっての違法伐採対策とは、各国政府による森林法施行の強化なのです。息を止めてはいけません。