西アフリカの人々の主なタンパク源は、魚と陸上の野生動物です。十分な量の魚が捕れないとき、人々は野生動物の肉で不足を補います。巨額の補助金を受けて操業するヨーロッパの漁船がギニア湾から水揚げする魚は、1950年から2001年にかけて20倍に増えました。もちろんギニア湾岸諸国の漁民による漁獲量も増えています。その結果、魚資源は1977年の半分にまで減少し、一人当たりの魚消費量も減少しました。そして、陸上動物の狩猟が増えています。緊急の対策を講じなければ、魚も陸上の野生動物もいなくなり、人々はタンパク源を失い、いくつかの種類は絶滅するでしょう。
この深刻な状況は、Justin Brasharesと共同研究者達がサイエンス誌に発表したガーナでの研究「西アフリカの狩猟と野生生物の減少および漁獲量」で明らかにされたものです。Justin達の研究は、30年間に渡る漁獲高と41種の野生生物の現存量、この16年間に5つの国立公園で逮捕された違法狩猟者数、ガーナ国北部、中央および東部の12の市場で5年間にわたり調べられた月別の魚と野生動物肉の量および値段に基づいたものです。そこで明らかになったのは、利用できる魚が少ないとき市場での魚の値段が上がること、市場で売られる野生動物の肉の量が増え値段も高くなること、国立公園内で猟をして逮捕される人の数が増え野生動物は減少すること、そしてこの傾向は海に近い地域で顕著に現れること等です。
人々は陸上の野生動物を飢饉の際の非常食として使っていました。魚が捕れないとき、肉を食べることが出来たのです。しかし、この方法は長くは続かないことでしょう。5つの国立公園内で観察されている41種の動物は、1970年から98年にかけて76%も減少し、そのうちのいくつかは国立公園から姿を消してしまいました。
上のことから、Justin達は、ヨーロッパ諸国政府はアフリカ沿岸海域での漁業への補助をやめ、アフリカ諸国は特に外国船による漁獲を制限するよう、提案しています。また、野生生物数を増やし狩猟と保全を両立させる新しい生物保護区ができるよう期待しています。農業や畜産業を振興させ、タンパク供給源とすることも一つの方法です。いずれにしても、残された時間は限られています。