Forest TrendsのAndy WhiteとAlejandra Martinは、「誰が世界の森林を所有しているか?(Who owns the world’s forests?)」という表題の報告書を発表しました。著者達は、この大きな設問に答えるため、国別森林面積で世界の上位30カ国のうち24カ国の統計資料を調べました。この24カ国によって、全世界の森林の93%が占められています。
世界全体では、森林の77%は政府により所有・管理されています。もっとも、そのうちの多くは、政府機関の承認を受けないままに地域住民によって管理されています。地域社会や先住民族が公式に所有権を認められているのは、全森林の7%で、これに加えて4%の森林が彼らのための保護地域に指定されています。残りの12%の森林は、個人や民間企業によって所有されています。
森林所有のありかたは、国によって異なります。カナダ、ガイアナ、インドネシア、マレーシア、ロシアおよび中央アフリカ諸国では、90%以上の森林が国有で、そのほとんどの森林の使用権が民間企業に認可されています。東アフリカおよび南アフリカ諸国でも大半の森林が国有で、企業に対する使用権の認可はほとんどされていません。アルゼンチン、オーストラリア、フィンランド、スウェーデン、アメリカ合衆国では、半分を超える森林が、個人か民間企業によって所有されています。中国、メキシコ、パプアニューギニアでは、共有林の割合が大半をしめています。なお先住民族や地域住民が所有する森林は、発展途上国では22%に達するのに対し、先進国では3%にすぎません。
この15年間で、先住民族や地域住民が所有・管理する森林面積は倍以上に増加し、380万平方キロメートルに達しました。この面積はフランスの国土の7倍、日本の10倍に相当します。アマゾン川流域にある8つの国々は、100万平方キロメートルを超える森林に対して先住民族が権利をもつと認識しています。オーストラリア、カナダ、マレーシア、ロシア、フィリピンも、地域社会や先住民族の森林に対する権利を認めていく方針です。南アジアやアフリカ南部の国々でも、住民による森林管理が公式に認められつつあります。
他の土地はともかく、森林については先住民族や地域社会が当然もつべき権利を受け継いでいけるかも知れません。