ラオス高地に住む人々は現金収入の手立てがほとんどなく、生産した米も自己消費してしまうし、販売すべき家畜ももたないために、貧困に直面しています。このような状況に陥ったとき、人々は森林に頼ります。人々は、狩猟、漁労、カルダモン、タケノコ、山菜、樹脂、籐その他の森林産物の採集をおこないます。人々はそれらの産物を自分達で消費するとともに、販売し米を買います。多くの高地山村では、森林生産物による収入は善家計収入の4から6割に達します。また貧しい世帯になるほど、森林生産物に対する依存度が高まります。伝統(歴史)的には、森林生産物は人々が必要とするとき、そこにあるはずのものでした。
人口増、国家政策、外部からの侵入者による森林の囲い込みによって、焼畑として利用可能な土地が減りつつあるために、ラオス高地に住む人々の生活はさらに厳しいものとなっています。使いすぎによって森林生産物の資源量は減少しています。一部の地域では、若者が犯罪や麻薬に手を染めるようになっていますし、自分達の子供を売らざるを得ない世帯もでてきています。
RaintreeとSoydaraは、「ラオスの田舎の生活と人間生態」という本を最近書きました。彼らは、高地住民の貧困に対して適切な対策を講じているというラオス政府に対して、その対策が十分ではなく、農民の移動耕作範囲を定めた土地配分計画はもっと柔軟であるべきで、さらには農民の意思を反映すべきあると指摘しています。また政府の住民林業政策というのは、農民に特定の林地を配分するのではなく、人々が生計を依存している二次林や劣化林を重視したものである必要があること、非木材生産物の利用については過度の利用や資源に対する競争を刺激するものであってはならないことを、指摘しています。
森林からの恵を享受できなくなったとき、人々は飢餓におちいります。米が不作の年に、人々は森林にむかいます。森林が失われたのち米が不作になったら、人々はどこへ向かえばよいのでしょうか?